荘厳仏具の修理

ご自宅に荘厳仏具を置いているという方もいらっしゃるでしょう。これらは仏に感謝するために必要な道具ですが、長く使っていると壊れてしまう場合があります。そんな時は一体どうしたらいいのでしょうか。今回は、大切な荘厳仏具の修理やメンテナンスについて解説していきます。ぜひとも、参考にしてみてください。

1. 荘厳仏具の修理の種類について

1-1. 完全修復

完全修復は、仏壇を丸ごと修理する方法です。仏壇を一度全て分解し、改めて組み直す方法で、「お洗濯」とも呼ばれます。分解した時に汚れやサビを取るため、普段なかなか掃除できない場所をメンテナンスすることが可能です。

1-2. 部分修理

部分修理は、文字通り、部分的な修理を施すことを言います。扉が開かないなどといった故障が起こった際に有効な手段です。完全修復に比べると、比較的リーズナブルに行うことができます。

1-3. クリーニング

クリーニングは、全体的な汚れを落とす方法です。完全修復と違い、分解しないため、内部の汚れやサビを取ることはできませんが、表面の輝きを保つことができます。素材によってはできないこともあるため、業者との事前確認を怠らないようにしましょう。

2. 荘厳仏具の修理の手順

仏壇や仏具を修理する際の手順は以下の通りです。 ・業者に修理の連絡をする ・業者に来てもらい、内容を確認してもらう。オンライン上で対応してもらえる場合、写真や動画を送信する ・見積もりの確認 ・持ち帰ってもらい、修理後に納品してもらう 以上が簡単な流れになります。修理に関しては2週間から1ヶ月ほど、内容によっては2ヶ月ほどの時間がかかります。時間に余裕がある時に修理依頼をするようにしましょう。また、即日修理対応で済む場合もあります。気になる方は、業者に相談することをおすすめします。

3. 荘厳仏具の修理費用

ここまで、修理内容や流れについて解説してきましたが、費用が一番気になるという方も多いでしょう。仏壇・仏具の修理については修理の種類や仏壇の素材、サイズなどによっても異なります。修理の種類については、完全修復がもっとも高額で、部分修理、クリーニングの順で安価になっていきます。また、仏具は金箔仏壇と唐木仏壇によっても金額が変わってきます。以下が目安としての相場です。 ・完全修復　金箔仏壇：55万円から　唐木仏壇：25万円から ・部分修理　10万円から ・クリーニング　金箔仏壇：20万円から　唐木仏壇：15万円から

3-1. クリーニングをDIYで行う場合

DIYとは「Do It Yourself」の略称で、自分で行うことを意味します。DIYでクリーニングをする場合、業者に頼むよりも安く済ませることができます。金額面で不安を感じる方はDIYも視野に入れると良いでしょう。やり方は金属製か木製かによって変わります。 金属製の仏具を掃除する場合は、布と研磨剤を使用します。汚れを布で拭き取り、くすみやサビがある場合は、研磨剤を使用して磨き上げます。木製の場合は、ホコリをとったあと、乾拭きをしましょう。

4. 荘厳仏具の修理の際の注意点

ここからは、仏具を修理する際に注意しておくべきポイントについて解説していきます。

4-1. 業者へ相見積もりを取る

仏具の修理は専門的な技術が必要になります。そのため、見積もりが適正な価格かわからないことも多いでしょう。そのため、複数の業者に見積もりをとってもらい、正しい金額を提示してもらう必要があります。

4-2. 修理できない素材もある

仏具はさまざまな素材で作られています。そのため、素材によっては修理できないものがあるということも覚えておく必要があります。たとえば、陶器やプラスチックなどは修理が難しい素材となるため、不安な方は、見積もりを取る際に確認しておくと良いでしょう。

4-3. 水拭きに注意

仏壇・仏具の修理やクリーニングは頻繁に行うものではありません。そのため、普段のメンテナンスとしてホコリ取りを行う方もいらっしゃるでしょう。その際、水拭きをしている方は注意が必要です。水分がカビやくすみ、シミとなってしまう場合があるため、最後に乾拭きを行うようにしましょう。

5. まとめ