仏具は長年使い続けると、劣化するなどで壊れてしまうこともあり得ます。この場合、新しいものに買い替えないといけないと思う人もいるでしょう。しかし購入をせずとも、修理して仏具を今まで通りに使用できるかもしれません。 この記事では、仏具は修理が可能なのかどうかや、自分で修理することができるかについて詳しく解説します。
1.仏具は壊れることもある
仏具は長く使い続けると壊れてしまうこともあります。具体的にどのようなトラブルが発生するのか、ネットで紹介されている事例をもとに見ていきましょう。
1-1.仏具の故障例
仏具にもいろいろなアイテムがありますが、それぞれ壊れてしまう恐れがあります。 まずは繰出し位牌です。ご先祖様が入っているので、半世紀以上にわたって使い続けている人も少なくありません。これだけ長く使っていると、いろいろなところにガタが来やすいのです。例えば丁番が折れたり外れたりすることもあります。また金箔を使っている位牌も多いでしょうが、金箔も時間の経過とともにすれやすくなります。 花立の場合、底に穴が開いてしまうケースも見られます。その結果、花立に水を入れると漏れてしまって台が濡れてしまいます。磨きの具足を使っている人もいるでしょう。本来であれば、定期的に磨かないといけませんが普段忙しくて磨くのを怠りがちな方もいるでしょう。するとどんどんくすんでしまいます。 仏壇の扉内部に組子をあしらっているタイプのものもあるでしょう。この組子のところの障子も長年使い続けていると破けてしまうこともあるでしょう。障子が破けているのであれば、貼りなおさないといけません。 経机も長く使い続けていると壊れる場合があります。特に注意しなければならないのは、脚が折れてしまうケースです。劣化によって脚がもろくなって、ちょっとした衝撃でも簡単に折れる場合もあります。
1-2.ほかの仏具にも注意が必要
盆提灯を使っている人もいるでしょう。盆提灯も壊れやすいので注意が必要です。木製の部分が頑丈で傷んでいなくても、火袋と呼ばれる和紙や絹の部分はどうしてももろくなっています。このため破けてしまったり、穴が空いたりします。定期的に盆提灯の状態は確認しておくべきです。 まず数珠も壊れることがありますので注意してください。特に長く使っているとひもがふとした拍子で切れてしまうことがあります。その結果、珠がバラバラになってしまうトラブルも起こりがちです。そのほかにも房が取れたり、汚れが目立ったりすることもあります。このように仏具でもアイテム別に様々なトラブルが起こりえます。
2.仏具は修理できる
仏具が壊れてしまうと、新しいものに買い替えないといけないと思う人もいるでしょう。しかし状態によってはわざわざ買い替えなくても、修理することで既存のものを引き続き使える状態に回復できるかもしれません。
2-1.仏具の修理方法
仏具の中でも主に仏壇の修理方法は主に3タイプに分類できます。完全修復・部分修復・クリーニングの3種類です。 完全修復とは、仏壇をいったんバラバラに解体して一から修理する方法です。各部品をクリーニングして、再度組み立てなおします。こうすれば新品同様の状態に回復させることも可能です。仏壇全体をきれいにするので、業界では「お洗濯」と呼ぶこともあります。 部分修復とは、修理の必要な個所ピンポイントで修理する方法です。完全修復のように解体して組み立てなおすような大掛かりな作業は必要ありません。ですから完全修復と比較して、費用は安く済むところがメリットです。 クリーニングとは、全体の汚れを落とすアプローチです。ただし素材によってはクリーニングできない場合もあります。お湯や水を使ってきれいにするので、濡らせない素材ではクリーニングは不可です。
2-2.仏具を自分で修理することは可能だが業者への依頼がおすすめ
上で紹介した中で、クリーニングであれば自分で行うことも可能です。クリーニングする際には基本乾拭きできれいにしましょう。水拭きをするとカビや変色などが発生する可能性があるからです。どうしても水拭きしないと汚れが取れない場合には、水気をできるだけきちんと切りましょう。 また金メッキの仏具の場合、拭き掃除をすると金粉が剥がれ落ちてしまう恐れがあります。金箔の施されている仏具も自分でクリーニングすると汚損するリスクが高くなります。ほこりを払う程度にとどめてください。 修理が必要で、クリーニングも自分でできるか自信がなければ、やはり業者に依頼するのが無難といえます。
3.まとめ
仏具は修理やクリーニングすることで、新品同様の状態に回復することは十分可能です。自分でクリーニングするのは可能かもしれませんが、本格的な修理は自分で何とかするのではなく専門業者にお願いしたほうがいいでしょう。 東京都内に3店舗展開している「株式会社永楽堂」では、仏具の修理にも対応しております。長い歴史の中で多種多様な仏具の修理にも対応してきた実績もあります。修理が可能かどうかも含めて、まずはお気軽に問い合わせくださいませ。
